廣徳寺 様

お客様の紹介

2016年の熊本地震により本堂・納骨堂が修復不能なほどに被害を受け、2020年を予定していた建て替え計画が早まる形で工事に着手されました。ご拝命した工事は大変大がかりで、本堂内陣荘厳工事に加えて納骨堂移設・新設工事・納骨堂内仏新調、さらには門徒会館内仏新調、庫裏内仏新調と施工内容も多岐にわたりました。ご住職の「使える仏具は出来る限り継続して使用したい」とのご意向を受けて修復と新調をご提案し、古い物の懐かしさと、新しい物の融合を目指しました。被害を受けた納骨堂からの基壇の搬出や本堂仏具の移動は困難を極めましたが、歳月を刻んだ仏具が生まれ変わる事の喜びと責任の重大さを感じながらの作業は、大変貴重な経験となりました。

廣徳寺様は本堂・納骨堂・門徒会館が一体となった造りで、聞法の場として、また皆様の心のよりどころとなる集いの場として、そして災害時には避難所としての役割をも併せ持つ、尊い場となりました。 震災で被害を受けられたご門徒様の想いやご住職夫婦の想いに触れながら今回の工事に携わった体験は、担当者一同の心に深く刻まれています。この経験を、後に続く後輩たちに伝えて参りたいと思います。